PGAツアーのバルスパー選手権はビクトール・ホブランの2年ぶり優勝で幕を閉じたが、その大会で久常涼が大健闘。メジャー覇者がひしめくリーダーボードで終盤まで優勝争いに加わり惜しくも戴冠は逃したが今季ベストの4位タイに食い込んだ。一方、DPワールドツアーのポルシェ・シンガポールクラシックでは中島啓太が1打差の単独2位。日本期待の若手が世界で躍動している。

最終日2打差の5位タイからスタートした久常は全英オープンチャンピオン、シェーン・ローリーと同組でプレー。臆することなく前半から快調なプレーで2バーディ。9番こそボギーを打ったがすかさず10番でチップインバーディを奪い返し11番パー5で着実にバーディを奪って一時先頭グループと並走した。

画像: PGAツアー「バルスパー選手権」に出場し4位タイでフィニッシュした久常涼(写真/Getty Images)

PGAツアー「バルスパー選手権」に出場し4位タイでフィニッシュした久常涼(写真/Getty Images)

スネークピット(蛇の巣)と呼ばれるインスプルックリゾート名物の上がり3ホール。中でも最難関の16番で久常は残り199ヤードをグリーンに乗せると絶妙のタッチで5メートルを沈めバーディ。17番はセカンドがバンカーにつかまりパーセーブならなかったが、最終日にスコアを3つ伸ばし通算8アンダー4位タイに入った。

「久々の優勝争いで勝てなかったのは悔しいですけれど、いい感じでプレーできたのは良かったと思います」

最後まで優勝争いに絡めた喜びより勝てなかった悔しさのほうが優っていた。それでも「今週はショートゲームが良くなって助けられました。悔しいけれど次に繋がるんじゃないかと思います」と前を向いた。

メキシコオープンの10位タイに続き今季2度目のトップ10入りでポイントランクは117位から47ランクアップの70位に浮上。しかし彼が目指すのはトップ10ではなく優勝だ。悔しさをバネに次週から優勝を目指す戦いに挑む。

一方DPワールドツアーに参戦中の中島啓太は今季ここまで4試合中2試合で予選落ちといいところがなかった。しかし初日が荒天のためキャンセルとなり54ホールに短縮されたポルシェ・シンガポールクラシックの最終日に本領発揮。

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10位タイから出ると5番から3連続バーディを奪うなど何度もトップに並びかけ7バーディ、ノーボギーの7アンダー65をマーク。しかし最終18番で30メートルを2パットでねじ込みバーディを奪ったイングランドのリチャード・マンセルに1打足りず単独2位でフィニッシュした。

一昨年久常がDPワールドツアーでポイントランク上位に入りPGAツアーに昇格。ルーキーイヤーの昨シーズン、フェデックスカップ93位でシード権を獲得した。目下2歳年下の久常の背中を24歳の中島が追いかけている状況だが、アマチュア時代世界ナンバー1の座を87週間守った実力者の勝負はここから。

来年こそDPワールドでポイントランクトップ10に入り久常や金谷拓実らライバルが待つPGAツアーデビューを飾りたい。

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