「安定したパットにはルーティンが不可欠」と話すのは、25年の開幕戦から活躍中の菅楓華らを指導する平田智コーチだ。18ホールを通して安定したパットを実現するためのヒントを教えてもらおう。

教えてくれた人/パッティング専門の平田智コーチ

画像: 平田智パッティング専門コーチ(左)右は菅楓華

平田智パッティング専門コーチ(左)右は菅楓華

エンジョイゴルフ ゴルフスタジオ&パッティングラボラトリー福岡でツアープロからアマチュアまで教える。女子プロの菅楓華や昨年、アマチュアでステップ・アップ・ツアーを制し、プロテストに合格した都玲華を教える。

パッティングにおけるルーティンの作り方

パッティングにおいてルーティンは欠かせない要素になりますがそれを自分に合った形で構築できている人は意外に少ないものです。プロのように洗練されたルーティンでなくても構いません。大切なのは「自分にとって落ち着き、集中でき、再現性が高い」流れを作ることです。前回に続き今回は、実際にルーティンを作る際の考え方とポイントを整理してみます。

画像: 都玲華は左手一本の素振りをルーティンに入れる(写真/中村修)

都玲華は左手一本の素振りをルーティンに入れる(写真/中村修)

まず大切なのは「シンプルであること」です。ルーティンが複雑になるほど、プレッシャーがかかった場面で崩れやすくなります。動作は3〜4つ程度に絞りましょう。例えば「ライン確認 → 素振り1回 → 深呼吸 → アドレス」という流れは、誰でも取り入れやすく実戦でも使いやすい形です。

次に「一貫性を持たせること」が求められます。練習のときと本番のときでルーティンが変わってしまうと、心身のリズムが乱れます。どんな場面でも同じ順序・同じリズムで行うことを徹底することで、緊張下でも安定した準備ができます。

三つ目のポイントは「自分だけの集中スイッチを組み込むこと」です。例えば「最後に目を閉じて呼吸を整える」「打つ直前に目線をターゲットに合わせる」「フェースを軽くトントンと地面に触れる」など、小さな合図を設けると、自分の脳と体に「ここから打つ」というメッセージを送ることができます。この“トリガー”があることで、余計な思考を止め、ストロークに集中しやすくなります。

まとめると、ルーティンは「シンプル・一貫性・集中スイッチ・時間管理」の4要素で構築できます。自分専用のルーティンを作り上げることで、パッティングはより安定し、プレッシャーの中でも本来の力を発揮できるようになりますので是非お試しください。

最後に、ルーティンは「完成して終わり」ではありません。練習を重ねる中で自分に合わない部分は削り、必要な要素を足していきましょう。試合経験を通じてルーティンを微調整し、自分だけの“勝負の儀式”を育てていく感覚が大切です。

自分専用ルーティン構築ドリル

①紙に「取り入れたい動作」を3〜4つ書き出す(例:素振り1回、深呼吸、ライン確認)
②練習グリーンで実際にその流れを繰り返す
③ストップウォッチで時間を測り、10〜15秒に収まっているか確認する
④繰り返し行い、動作が自然にできるまで体に染み込ませる
⑤慣れてきたら距離やラインを変えても必ず同じルーティンで打ち、本番さながらの一貫性を養う

まとめると、ルーティンは「シンプル・一貫性・集中スイッチ・時間管理」の4要素で構築できます。自分専用のルーティンを作り上げることで、パッティングはより安定し、プレッシャーの中でも本来の力を発揮できるようになりますので是非お試しください。

文/平田智(パッティング専門コーチ) 
取材協力/エンジョイゴルフ福岡

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