
米ツアーの顔の一人となった松山英樹とその松山にいま一番近いポジションにいる久常涼
松山英樹:14年連続14度目の出場「自分のできるベストを尽くす」

「全部が良くないとダメ」と話す松山英樹(写真提供/USGA)
今年で実に14年連続、14度目の全米オープン出場となる松山英樹。彼が放つ言葉の端々には、長年世界のトップで戦い続けてきた者だけが持つ、達観したような静かな熱気が漂っていた。現地時間の16日(火)には久常涼と練習ラウンドを行い、時折笑顔も見せていた松山だが、コースについて問われるとその表情は引き締まる。
「心休まるホールが一つでもあれば余裕を持てるんですが、そういうホールは一つもない」
名門シネコックヒルズの息抜きのなさを、彼は肌で感じ取っている。
前回当地で開催された2018年大会を知る松山にとって、コースの全体的な印象は大きく変わっていないという。しかし「芝の感じは前回とは違う。練習グリーンに上った時点で違いを感じた」と、研ぎ澄まされた感覚で僅かな変化を察知している。8年前の取材ではショットがカギになると語っていたが、今回はさらに要求が高まっている。
「フェアウェイキープは必須ですし、ショットが良くてもアプローチとパターが悪ければ、このコースでは痛い目に遭う。全部が良くないとダメかなと思います」
持てる技術のすべてを高い次元で発揮しなければ、このモンスターコースは決して微笑んでくれない。
さらに興味深いのは、メジャー100試合連続出場という偉業に挑むアダム・スコットへの言及だ。
「デビューからずっと気にかけてくれている存在。単純計算で20年近く、それもずっとトップ集団でいないとできないこと。少しでもその出場回数に近づいていけるように頑張りたい」
松山自身もまた、長きにわたりトップ戦線を走り続ける孤高の存在だ。「メモリアルトーナメント by ワークデー」で抱えていたアイアンの縦距離の不安も「ゴルフ自体は良くなってきている」と払拭しつつある。重い風と目まぐるしく変わる気温に対応し、「自分のできることのベストを尽くして、あとは運任せではないですがそうなれるように」。
メジャー2勝目へ、円熟味を増した日本のエースが静かに牙を研いでいる。
久常涼:土壇場で掴んだ切符「常にインポジションに置き続ける」

「正しい位置に置き続けることが大事」と話す久常涼(写真提供/USGA)
一方、世界ランク60位という資格で土壇場でメジャー切符を掴み取ったのが久常涼だ。彼にとって、この大舞台への出場は自らの力で切り開いた大きなチャンスである。火曜日には松山英樹との練習ラウンドという貴重な時間を過ごし、最高峰の空気を存分に吸い込んだ。「日曜日から現地入りし、初日は1ラウンド、火・水曜はハーフずつ回る予定」と、入念な準備を進めている。
シネコックヒルズの印象について、久常は「難しいですけど、2018年よりはまだセッティングは回りやすいと思います」と冷静に分析する。しかし、油断は一切ない。
「いっちゃいけないところにいくとノーチャンスなので、しっかりインポジション(正しい位置)に置き続けられるように頑張りたい」
これが彼の導き出した明確な戦略だ。2018年大会の優勝スコアがオーバーパーだった事実(ブルックス・ケプカの1オーバー)についても「それがありえるようなコース」と警戒を緩めない。「だんだんグリーンも乾いてきているので難しそう」と、日を追うごとにタフさを増すコンディションを鋭く見極めている。土壇場で掴んだ切符だが、浮足立つ様子はない。
「いつも通り4日間頑張ります」
若き実力者は自らのプレースタイルを貫き、したたかにコースの罠をくぐり抜ける覚悟だ。
大岩龍一:日本予選トップ通過「すべてがモンスター級の難しさ」

シネコックヒルズを「すべてがモンスター」と表現する大岩龍一(写真は26年東建ホームメイトカップ、撮影/姉崎正)
そして日本予選をトップ通過した大岩龍一も、谷将貴コーチと念願の舞台に立つ。コースの印象を問われると「風、距離の長さ、下の硬さ、グリーンのアンジュレーション、すべてがモンスター」と表現した。日本ツアーとは根本的に異なる環境に対し、「特別な対策というよりも、現地に来てから自分の今持っている技術でどういうゴルフができるか話し合っている」と語る。未知の領域に、己の技術のみで真っ向から立ち向かう決意だ。
大西魁斗:日本予選2位通過「ティーショットをフェアウェイに置けるかがカギ」

大西魁斗は「難しいの一言」と話すが、「風が強いのは得意」と頼もしい(写真は26年前澤杯、撮影/有原裕晶)
初の海外メジャー挑戦となる大西魁斗は、日本の予選会を2位で通過し、内藤雄士コーチと共に現地入りした。日曜からすでに36ホールをラウンドし、「どう説明していいかわからないほど難しいの一言」と圧倒されつつも、「風が強いのは得意なので自分に合っている」と頼もしい。一度外せばパーセーブが絶望的になるフェスキュー芝を避け、「日替わりの風の中で、どれだけフェアウェイを捉え、ミスしても良いところに打てるか」が上位進出へのカギとなる。
【動画】全米OP開幕直前! 松山英樹・久常涼・大西魁斗・大岩龍一にインタビュー【U-NEXTゴルフ公式YouTube】
全米OP開幕直前!松山英樹・久常涼・大西魁斗・大岩龍一選手に直撃インタビュー!【6月18日開幕】【日本勢徹底マークLIVE】
www.youtube.com※次ページ以降に、各選手のインタビュー全文を一問一答形式で掲載します。

