永峰咲希「高弾道の強い球で優勝を狙う」
「Qi10」シリーズは2020年から「SIM」シリーズを使い続けてきたコリン・モリカワがPGAツアー開幕戦で「Qi10 MAX」を使用したことで大きな話題に。その後、「Qi10 LS」を使うトミー・フリートウッドや「Qi10」を使うローリー・マキロイが欧州ツアー優勝するなど、早くも性能の高さを証明している。そして何より、テーラーメイド史上最大の慣性モーメント“10K(慣性モーメント10,000)”を謳い注目を集めた。
2月2日には国内でも一般発売が開始された”いま最もアツい”クラブである「Qi10」に、テーラーメイド契約女子プロたちはどんな印象を持ち、どのモデルを選んでいるのかを調査した。
最初に調整を行っていたのは永峰咲希。永峰といえば2022年シーズンはシードを喪失するほどの不調に陥っていた。しかし昨シーズンは、2020年の女子プロゴルフ選手権優勝で獲得した複数年シードを行使して全試合に出場。そのなかで何度も優勝争いに絡み、メルセデス・ランキング34位でポイントシードに復活。
この活躍を支えたのはドライバーだろう。安定したショットを年間通して打てたことが大きな要因だが、クラブへの信頼感も好成績につながったことは間違いない。今年は2020年以来の復活優勝を目指しているという永峰は、新シリーズ「Qi10」をどう見ているのか?
1月10日に行われた「Qi10」シリーズの発表会では、「MAX」について「安定感があるのに飛んでいる。フェースが青くなったことで構えたときの締まり感もあってすごく好きな顔です」と絶賛していた。あれから約1カ月。より実践的なテストが増え、感触は変化したのか?
【合わせて読みたいオススメ記事】★★★★★ TaylorMade2024特集 ★★★★★
「コースを回って思ったんですが、高弾道で強い球が出るのがすごくいい。今までは中弾道だったのでランが多くなってしまい、嫌な位置にあるハザードに入ることが多かったり、ミスしたときの大けがになる割合が高かったんです。それがQi10 MAXに変えてから、キャリーで飛距離を稼げるので、今まで気になっていたハザードが気にならないですし、ミスしてもしっかりとイメージ通りの幅に収まってくれます」と、発表会のときにも増して好感触を持ったようだった。
他にも、これまでステルス2を使用していた岡山絵里は「Qi10」、ステルス2プラスを使用していた藤井美羽は「Qi10 LS」を入念にテストしていた。それぞれかなりの手ごたえを感じていた様子。
「いろいろなヘッドを試した結果、やや小ぶりなQi10の顔がしっくりきました。打感もいい意味でカーボンぽくなくて弾く感じがあって好きなんです」(岡山)
「スピン量が多いのが悩みだったんですが、LSに変えてからスピン量が減り、安定して強い球で攻められるようになりました。また、ミスしたかなと思っても全然曲がらないので、思い切って振っていけるのがいいところです。飛距離も5~10y伸びました」(藤井)
この日は、昨年初優勝を飾った山内日菜子や、昨年のプロテストで1位合格した清本美波なども調整を行っていた。その模様は2024年2月21日発売の「月刊ゴルフダイジェスト」4月号をチェック!
PHOTO/Hiroaki Arihara