プレーヤーの後ろからキャディバッグを積んだカートが付いていくのだが、キャディはいない。
つまり無人ながらAI技術を駆使し、自動的にプレーヤーの歩くペースに付いていくパーソナルキャディロボットで、その名も「ハローキャディ」。
同カートは自動追従走行のほか、歩き出すときにボタンを押すだけで、初めて使う人でも簡単に操作できるのが特徴。傾斜角15度までの斜面走行も可能だ。コースガイド機能付きで、手引き走行モードに切り替えることも可能。
南筑波ゴルフ場には2台あり、使用料金はハーフ500円とのこと。販売しているのは㈱アルメックスという会社。
このロボカートを導入した理由を、「歩いてゴルフがしたいという人の要望に応えたということです。ただ、手引きのカートは雨が降ったりすると厄介ですし、寒い時季は冷たいハンドルを触りたくない。一方で夏は芝が伸びるのが早く、引くのに負荷がかかる。であれば自動を……という需要が多いのです。これは小走りでも付いてきますし、ペットみたいで私は“ポチ1号”、“2号”と呼んでいます(笑)」と同ゴルフ場支配人の池澤潔氏。
調べると、ほかにも導入しているコースがある。太平洋クラブ八千代Cへは期間限定で貸与されているといい、箱根CCでは買い取り前提で現在2台が無償レンタルされているとのこと。
「当コースはキャディ付きが原則なのですが、おひとりで回りたいメンバー様限定で貸し出ししています」(箱根CC)
「健康寿命のためには1日平均8000歩ほど歩くのが良いとされていることもあり、早朝薄暮の9ホールプレーなどにピッタリですね。何より乗用カートとの併用など、ラウンドの選択肢が増えたのはゴルファーにとって嬉しいことでは」(ゴルフ場経営コンサルタントの菊地英樹氏)
ゴルフ場の人手不足にも一役買うかもしれない。
※週刊ゴルフダイジェスト2024年9月24日「バック9」より