テーラーメイドの未発表モデルQi10 LS × グラファイトデザイン ツアーAD VF
4月のマスターズ以来、8カ月ぶりの実戦復帰を果たしたタイガー。
復帰戦に選んだドライバーはマスターズで使用したテーラーメイド「ステルスプラス」ではなく、未発表モデル「Qi10 LS」。
ソールのフェース寄りに移動式ウェイトが配され、欧州ツアー最終戦、DPワールドツアー選手権でローリー・マキロイやトミー・フリートウッドがひと足早く実戦投入し、話題を呼んだクラブだった。
その未発表モデルに挿したのがグラファイトデザインの2024モデル「ツアーAD VF」。
復帰前のフジクラ「ベンタスブラック」から、自身の勝負カラーである赤×黒のシャフトに変更。タイガーは2010年のマスターズから一時期「ツアーAD DI」を使用していたが、約10年ぶりに「ツアーAD」復帰となった。
「ツアーAD VF」はジャスティン・トーマスが9月のフォーティネット選手権で初めて投入すると2日目には平均340ヤードのドライビングディスタンスを記録し、久しぶりのトップ5入りと結果を残したシャフト。くしくもタイガーの復帰戦と同じ日程で行われた国内男子ツアー最終戦、日本シリーズでは蟬川泰果が使用し優勝している。蟬川によると「直進性が強くて左右のブレも少ない」シャフトだという。「VF」は「Vitory Force(勝利の力)」の略だが、その名の通り勝利を挙げ、PGAツアー新記録の通算83勝目をつかめるか?
またドライバーだけでなくウェッジもテーラーメイド「MG3 TWグラインド」から、最新の「MG4 TWグラインド」に一新。ボールは1年前のPNC選手権から、それまでのブリヂストン「ツアーB XS」から、より飛距離を追求した「ツアーB X」を使用しているが、今大会でも「B」マークの上にある数字が赤い「ツアーB X」だった。
世界トップランカー20人が集うツアー外競技ではあったが、タイガーは4日間で通算イーブンパーの18位で72ホールを完走。新しいギアを手にしたタイガーが、いつPGAツアーに戻って来るのか気になるところだ。
PHOTO/Getty Images